【いろいろなヨガを楽しむ】ハタヨガをはじめ親子ヨガから車いすヨガまで
1990年代に海外でヨガをライフスタイルにする著名人が増えたことから第二次ヨガブームが巻き起こり、2000年代には日本でもさまざまなヨガのやり方が見られるようになりました。ハンモックを使って空中でポーズするエアリアルヨガ。プールや海にサップボードやパドルを浮かべてその上で行うサップヨガなどを楽しむ光景を目にしたこともあるのではないでしょうか。
ここではヨガの基本が分かるハタヨガをはじめ、ホットヨガやアロマヨガ、さらにマタニティヨガや親子ヨガ、車いすに座ってできるヨガなどを紹介します。
1.現代ヨガのルーツと言われるハタヨガ
ヨガの起源は約4500年前にインダス文明が栄えた頃、インドで発祥したとされます。長い歴史のなかでヨガの経典が編纂されてヨガによる修行が行われるようになりました。やがて1600年頃に「力強いヨガ」を意味するハタ・ヨーガが生まれます。現代になるとハタヨガとして日本でも行われるようになりました。
サンスクリット語で「ハ」は太陽、「タ」は月、「ヨガ」は結ぶことを表わしており、太陽と月、陽と陰、精神性と生命力のようにつながって調和することを目的とします。アーサナ(ポーズ)と呼吸法を重視しており、「ハ」は息を吸う「タ」は息を吐くという2つをコントロールすることで調和を保ちます。この呼吸法とポーズを取り入れた方法は全てのヨガに通じる基本です。
ハタヨガの呼吸法は一般的に腹式呼吸を行います。鼻から息を吸うときにお腹を大きく膨らませ、息を吐くときは逆にへこませるイメージで呼吸します。このとき横隔膜が上下運動することにより背骨が刺激されて自律神経が整いリラックス効果につながります。
ハタヨガは日常的に誰でも行える修行法として考えられたのでアーサナ(ポーズ)も複雑ではなく、ほどよい運動量でできるためヨガ初心者にもおすすめです。身体をねじる・伸ばす・曲げるといった動きが中心で、あまり使うことのない部位に負荷をかけるポーズが多いのも特徴です。
ハタヨガの代表的なポーズとして知られる「英雄のポーズ2(ヴィーラバドラ・アーサナ2)」は立った状態から息を吸いながら脚を大きく横に開き、息を吐きながら右膝を曲げて左足を後ろに伸ばしてキープするよう集中しましょう。右の膝を90度に曲げて左脚は後ろに真っ直ぐ伸ばし、両手を肩の高さで左右に広げます。メディアでヨガを紹介するときによく出てくるポーズです。
ハタヨガについて知ったところで、他のヨガについて見ていきましょう。
2.いろいろなヨガのやり方
ホットヨガ
ホットヨガはインド人のビクラム・チョードリー氏がおよそ40年前に始めたもので、ハリウッド女優が愛好したことをきっかけとしてブームになったとされます。その名の通り高温多湿のなかで行うため、ヨガスタジオによって多少の違いはありますが室内温度:35~40度、湿度:50~65%ほどに設定するのが一般的です。
基本的にハタヨガのポーズと呼吸法を組み合わせてゆっくりしたペースで行い、激しい運動をしなくても大量に汗をかくのが特徴です。身体の中を浄化して健康な状態にするためダイエット効果をはじめストレス解消や姿勢を直すことによる体質改善が期待されます。
科学的にも効果が認められており、スポーツ選手がトレーニングに取り入れて実績を残したことからUCLAやNASAなどが本格的に研究を行っています。
なお高温多湿の密閉された空間で行うため、こまめな換気や掃除など衛生管理を徹底しているか、ヨガスタジオを選ぶ際によく確認しましょう。
アロマヨガ
ヨガの呼吸法をアロマテラピーと組み合わせることにより、リラックス効果が期待できます。アロマテラピーは植物からとれる精油(エッセンシャルオイル)を用いた芳香療法で「アロマテラピー」という言葉は1928年にフランスの化学者で調香師でもあるルネ=モーリス・ガットフォセがアロマ(芳香)とテラピー(療法)を合わせた造語です。アロマテラピーに使用する精油の起源は紀元前古代エジプト文明の頃とされます。
アロマテラピーによって芳香成分は「鼻から脳へ」、「肺から全身へ」、「皮膚から全身へ」という風にそれぞれの流れで体内に吸収されます。それによって神経を静めるリラックス効果や気分転換できるリフレッシュ効果、免疫の強化、ホルモンバランスの調整、細胞促進による美容効果、血行促進による肩こりの緩和、認知症予防効果などが期待されます。呼吸法を合わせることでさらに高い効果が期待できるため人気があるヨガの1つとなっています。
アロマヨガのレッスンを受講できるスタジオも増えており、体験しながらやり方を学べば自宅でアロマヨガを楽しむこともできます。ただ自宅でアロマオイルを使う際には説明書を十分読んで行い「原液をそのまま使わない」、「アレルギー症状が出たら使用を止める」、「赤ちゃんがいる、または妊娠中の場合は医師に相談してから行う」、「ペットがアロマに触れないようにする」などの注意が必要です。不安な場合はオンラインヨガレッスンを受講しながら行うという方法もあります。
マタニティヨガ
妊娠中に行うことができるマタニティヨガをご存じですか。マタニティヨガインストラクターが指導するヨガクラスもあり、最近は講座を開く産院もあるようです。ゆっくりと呼吸をすることで自律神経が整い、無理なく有酸素運動ができて運動不足解消になり、腰痛・体のむくみ・足がつるといった不調を改善できます。なにより赤ちゃんとの絆を感じられることは嬉しいものです。
ただし妊娠20週を過ぎた安定期からスタートすることをはじめ大切な注意点があります。「体調が悪いときは控えて疲れたら中断する」、「お腹周りを締め付けないようにゆったりした服装で行い、薄着になりすぎて冷えないように気をつける」といった配慮を忘れないようにしましょう。
3.子育て支援や高齢者に合わせたヨガ
赤ちゃんが生まれたら、母子で楽しく体を動かせるベビーヨガ教室や、1歳以上のお子さんと行うキッズヨガが企画されるなど、ヨガを子育て支援に役立てる行政も出てきました。親子ヨガによって子どもは想像力を高めて集中力を養い、大人は一緒に心から楽しんでいる姿を見せることで心身の不調改善につながります。心の絆を深めることはヨガの教えに通じるものです。
また高齢者向けに車椅子に座ってできるヨガも考案されています。上半身で軽く運動しながら呼吸法を中心に行うようにプログラムが組まれているため、それぞれの運動能力に合わせて安心して楽しめます。高齢化が進むなかこれからますます必要とされるヨガと言えるでしょう。
4.ヨガスタジオの選び方。大阪・谷町線沿線の場合
ハタヨガを基本からしっかり学ぶことも大切ですが、特にホットヨガ、アロマヨガ、マタニティヨガなどは注意点を含めてやり方をきちんと教わってから行った方が安心です。ネットでヨガスタジオの特徴を調べて自分に合ったところを選ぶようにしましょう。
たとえば大阪メトロ谷町線沿線で探したところ、比較的安い料金で体験できるホットヨガスタジオやアロマヨガスタジオが見つかりました。またマタニティヨガや産後ヨガのオンラインレッスンを行っているスタジオもあるようです。
まとめ
ヨガの基本を知ることができるハタヨガを説明したうえで、いろいろなヨガについて紹介しました。最後までお読みいただき誠にありがとうございます。あなたに合ったヨガが見つかるよう願っております。